筑紫会は、昭和24年に初代宗家 筑紫歌都子( ちくしかつこ) によって創立。
現在は, 福岡市南区若久に本部を置き, 会員は日本の北は北海道、南は沖縄、海外では
アメリカ・カナダでそれぞれが演奏活動および生徒育成を行っています。
福岡にNHKテレビ局(日本放送テレビ局) が開設された昭和34年に「こけら落とし」 の演奏を筑紫会が行い“福岡が天下に誇る芸能”とNHK が打ち出しました。 その時の作品が「交声曲 筑紫路」でオーケストラと一緒に合奏し、この曲は民放で初 めてステレオ放送された意義ある作品です。 当時のステレオ放送といえば、二局放送で、左チャンネルがNHK ならば右チャンネル が他局という大変手間のかかる方法で、昭和35年の元旦特別番組だから、NHKが単独 でできたのでしょう。
初代宗家 筑紫歌都子は、楽譜が印刷されていない時代に、古典曲の作曲家の元に行き、 採譜楽譜化、又、宮城道雄氏の元へも行き採譜楽譜化し、三絃の記号譜・低音琴も考案し、 当時の女性作曲家箏曲演奏家としては珍しく、逝去する昭和59年までの間に300曲以上 の作品を残し、自作品及び古典曲のレコード・CDの収録、制作もしました。 作曲作品の中には邦楽曲だけでなく、学校校歌や町歌・ラジオ放送局の制曲もあり、多岐 に渡り作品を残しました。 処女作は大正12 年「月光幻想曲」で作曲当時は、琴とヴァイオリンの合奏曲でしたが、尺八 演奏家からの希望が多く、後に琴と尺八の合奏も出来るようになりました。